Windows ドライバー開発環境のインストール
Guide to getting started with Windows driver development
https://ahidaka.github.io/WindowsDriverDevelopment/
CQ出版社、CQエレクトロニクスセミナー「Windows11時代のデバイス・ドライバ開発」 実習用環境のインストールと動作確認手順です。
https://seminar.cqpub.co.jp/ccm/ES23-0142
Windows 11とWindows 10用のドライバー開発を想定しています。 従ってこの環境では、現在サポートされている全 Windows 用のデバイスドライバーを開発することが可能です。
この文書は次の「Windows Driver Kit (SDK) のダウンロード」ページを参考にしています。 しかし この参照先には一部不正確な部分があるため、本文中で補足説明します。 特に個別コンポーネントの選択は、必ずこの文書のコンポーネントを選択してインストールをお願いします。 他のコンポーネントは追加選択しても問題はありません。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/drivers/download-the-wdk
この資料ページはブラウザの検索窓に WDK と入力して検索可能です。
続いて開発環境のインストール手順を紹介します。
インストールは次の順で行います。
Visual Studio 2022 をすでにインストール済の方は、再インストールの必要はありません。
Visual Studio Installer を起動して、インストール設定を確認、必要に応じて個別のコンポーネントを追加をインストールしてください。
Visual Studio 2022 のインストール時の設定操作では、次の点に注意してください。
Visual Studio のインストール時に次のワークロードを選択します。 他のワークロードを追加で選択しても構いませんが、実習では使用しません。 すでにインストール済の場合、Visual Studio Installer の変更機能を使用して、確認・変更します。
ワークロード選択 画面
個別のコンポーネントネント表示がデフォルトで選択済ですが再度選択し直して右側ペインに表示させます。
最新版 (10.0.22621.0) SDKを含めて、各必要コンポーネントを選択、確認します。 WDK使用時の重要ポイントです。 必須なコンポーネントを次に示します。
Visual Studio Installer インストール時の個別コンポーネント選択画面の表示順は、前述の通りではありません。 表示順が異なり、似た様な名前のコンポーネントが多いため、慎重に選択します。 Spectre 軽減策を含む、最新の V143 ビルドツール用 C++ ATLとMFC の選択画面を以下に示します。
Spectre 軽減策を含む、最新の V143 ビルドツール用 C++ ATL/MFC 選択画面
Windows SDK 10.0.22621.1 と x64/x86 のATL と MFC 選択画面を以下に示します。
Windows SDK 10.0.22621.1 と ATL/MFC 選択確認画面
最新MSVC v143 - VS 2022 C++ と対応 Spectre 軽減ライブラリ選択画面を以下に示します。
最新MSVC v143 - VS 2022 C++ と対応 Spectre 軽減ライブラリ選択確認画面
Visial Studio Installer の個別のコンポーネントの設定を確認して、右下の「インストール」ボタンをクリックして、インストールを開始します。
最新MSVC v143 - VS 2022 C++ と対応 Spectre 軽減ライブラリ選択確認画面
分かり難いのですがこの前項の、「手順 2: SDK をインストールする」は、Visual Studio 2022 と同時にインストールするため、不要です。 現在のバージョンの Visual Studio では手順2は無視して下さい。
手順 2: と 手順 3: WDK をインストールする 画面
手順 3: WDK をインストールする のすぐ下、WDK 10.0.22621 のダウンロード をクリックして「wdksetip.exe」をダウンロードします。
wdksetup.exe を実行してインストールする手順を示します。 起動画面の「Specify Location」では Install the Windows Driver Kit - Windows 10.0.22621.2428 to this computerを選択して Next で進みます。 この画面ではインストール先のディレクトリを変更出来ますが、トラブルの元なので、変更しないことをお勧めします。
下の選択肢の Download the Windows Driver Kit - Windows 10.0.226211.2428 for installation on a separate computer は、オフライン インストール用の全 WDK バイナリーのダウンロードを行います。
Specify Location の画面
WDKのインストール中のダイアログです。
Installing features.. ダイアログ
Welcome to … は、WDK本体のインストール完了ダイアログです。これで完了ではありません。続けて Visual Studio extension (Visual Studio WDK 拡張機能)をインストールします。
Welcome to … 画面
「Install Windows Driver Kit Visual Studio extension」チェックボックスをチェックしたまま「Close」ボタンをクリックすると、VSIX Installer が立ち上がり、WDK 拡張機能のインストールを開始します。
WSIX Installer 画面
拡張機能のインストール中ダイアログです。
WSIX Installer インストール中画面
拡張機能のインストール完了ダイアログです。
WSIX インストールが完了しました 画面
これで Visual Studio を起動して、Windows ドライバーを開発することが出来る様になりました。
nterprise WDK はVisual Studioが使えない、オフライン環境でのドライバー開発キットです。 今回は使用しません。
ドライバー サンプルはこの WDK 解説通り様々な方法で入手出来ますが、リアルタイムで配布内容が異なるため、今回は使用しません。 実習では使用しませんが、興味がある方は、ダウンロードして動作確認をすることも可能です。
以上で、Windows ドライバー開発環境のインストール完了です。
公開先 GitHub page: https://ahidaka.github.io/WindowsDriverDevelopment/
Windows ドライバー開発問合せ: 株式会社デバイスドライバーズ https://www.devdrv.co.jp/